医療全般記事一覧

 自分は本当に目の前の患者さんのお役に立てているか、いつも自問しながら診療していますが、認知症については、評価が少々難しいこともあります。「認知症がよくなっているかどうか、どうやって判断すればいいですか?」ご家族から、時々受ける質問です。「自宅でも記憶のテストや計算問題なんかをやって確認した方がいいでしょうか?」などと聞いてこられる熱心なご家族もいますが、それはやめて下さいと言っています。たとえば...

 認知症においては、患者さんと同様に介護家族と医師との関係性も大切です。医師側に知識が豊富にあっても、患者さん側から聞きたいことを全く聞けないような雰囲気であればストレスが大きくなりますね。 医師側のマナーはもちろん大切ですが、受診する患者さんや家族にも、暗黙のマナーが存在することを知っていますか?明らかなNGではないものの、毎回だとう〜ん…と医師が感じてしまう項目を、そっとお伝えします。一生懸命...

 サービス業としてはあまり表に出したくない本音も含まれますが、今回は思い切って取り上げさせて頂きます。医師と患者さん・家族との信頼関係に関わってくる大切なルールでもあるからです。 今回のお話の主役は、70歳台後半のアルツハイマー型認知症の妻、ではなく。配偶者であるご主人です。大切な妻の認知症症状を何とか改善させたい!という熱い想いで私の講演に参加して下さり、もの忘れ外来を希望されて受診しました。別...

「新オレンジプラン」というものがあります。厚生労働省が認知症に対して国としての対策や方向性をまとめたものです。 認知症の診断にしろ治療にしろ、‘専門医療機関(認知症疾患医療センター等)’と‘専門医’が主役! という雰囲気が漂っていませんか?かかりつけ医もかろうじて入っていますが、最初の鑑別診断、定期的なアセスメント(評価)、行動心理症状(以前の問題行動と言われていた症状)の対応などは専門医が行い、...

「認知症は専門的な病気だから、専門家でなくては診られない。」 医者でさえそう思っているのが実情です。でも実は、そうではありません。基本的かつ大切な知識さえ押さえれば、町医者が認知症患者さんを診ることは十分に可能です。認知症診療は、かかりつけ医がやってもいい、のではありません。かかりつけ医がやった方が、断然いい!のです。町医者が認知症を診た方がいい5つの理由1)初診時の心理的ハードルが低い。2)初診...

 河野先生の「認知症は治る!」という言葉は、衝撃的でした。希望の光を感じて喜んだり賞賛をされた方がいる一方で、「認知症が治る訳がない」と批判される方もいました。先生はおそらくそんな賛否両論の反応を見越して、認知症あきらめムードが蔓延する世の中にあえて一石を投じたのではないかと考えています。 河野先生の言葉の真意は、おそらくここに集約されます。「高齢の認知症患者さんが残された時間を、その人らしく穏や...

 EBMというのは Evidence Based Medicineという言葉の略で、日本語では「根拠に基づいた医療」という風に訳されることが多いです。 日本全国どの地域においても、明らかな凹凸なく均一な治療を受けられることを目指して、治療ガイドライン(マニュアル)が作られていますが、これらのガイドラインの大元にはEBMがあります。 それはそれでとても大切な考え方だと考えます。ただEBMやガイドライ...

 少し前までは、医療者ではない一般の方が病気や治療の情報を入手する手段は、ごく限られていました。家庭の医学や健康雑誌、本屋さんで売られている一般書籍、そしてテレビの健康番組などが代表的なところでしょうか。基本的すぎて踏み込んだ内容は載っていなかったり、雑誌やテレビなどは限られた紙面や時間で視聴者を惹きつけるため偏った極論で誤解を招きやすい内容だったり、スポンサーの不利益になる情報が規制されていたり...